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書評:「人生を変える美しい勝ち方」桜井章一

http://libertatem.org/2008/08/book10-lifehack.html

自己啓発本ではなく、勝負哲学の本を読んだことはありますか?今回は桜井章一さんの本。タイトルで引いちゃ、ダメよ。

目次

第1章:美しく勝負に勝つ
ホンモノの勝負は、欲や情を超えたものである
勝負において、相手の情報は必要ない
上記他21項
第2章:厳しい勝負に勝つ
相手六分、自分四分の劣勢のときこそ、勝負所
多勢に無勢のケンカ勝負に勝つ
上記他24項
第3章:ホンモノの勝負に選ばれる
骨はあるか?
小指の強さは、美しい
上記他21項

一部改変

本書の全体像

麻雀の勝負師として20年間、裏の代打をしていた桜井章一さんの本です。全190ページ。2007年初版。麻雀で強さを求めた人は一度は耳にしたことがあると思います。僕も一時期燃えていた時にその勝負哲学にのっとって牌を打ち込んでいました。

本書は勝負事の際心がけることは何か、をはじめとして、勝負以前に必要なこと、真に目指すものは、を説いていきます。勝負事をしている人にはうなずけることも多くあると思います。その点では、新しい点以外に再確認用の本として有益でしょう。

しかし勝負事(格闘技などを含む)をなされない方も世の中には多くいます。その場合はよくある自己啓発本と差はないのかもしれません。この本はあくまでも勝負に生きたことがある人へ、これから生きようとしている人へ向けた内容がほとんどです。

勝負は必ず負ける可能性が付きまといます。その時に正しい負け方と、今後も尾を引く負け方があります。尾を引くといえば、ギャンブルで負けを嘆く人ですね。正しく負けるためには、自分の気をいかに持つかが大切になってきます。次に変われるために今回の負けを糧にする考え方は一度触れてみることをお勧めします。

それでは、本書の魅力と所感などを2項目ほど。

連続すること、自然体であること

連続すること、これは本書では今現在自分が生きていて次の瞬間にも保たれていることを上げ、ひいては努力を継続することを説いていきます。例としてあげた門下生は、週に100回麻雀を打ち、それを50週継続することを経て、いい方向に変わっていきます。

自然体であること、これは先入観に惑わされずに柔軟に考えていくことです。無駄にリキんで失敗した経験は誰でもあることかと思いますが、僕の経験からすると、ぼーっとしているように感じられるけれども、他に雑念が沸かない無心のときこそ、集中力が最高に高まっているときであるようです。

以上の二つを踏まえてですが、これらは何かの訓練をするとき、年齢が上がってきてからこそ重要なことだと考えています。よく、幼少期に訓練したものは、成果が短い期間で出てくる他、大人よりも程度の高いところに到達しやすいです。それはもちろん、子供は柔軟だから大人よりはうまくなって当たり前です。では大人がこの子供のようになにかを学習するとき、どうしればいいのでしょうか。

一番良いと考えられるのは、経験や知識を『生かすこと』です。しかし、なかなか成長しない人は、いかせれていません。それは反対に雑念となって学習の妨げとなっています。

僕が提唱する、だれにでも出来てそれなりに成長する方法は、無心で多くの時間をそれに当てることです。桜井さんの上記の2項目に通じるのですが、とりあえず何も考えず、ひたすら毎日やると、成長は間違いなくします。ただし、無心でというのは言い換えれば頭ごなしにそれに時間を費やすということで、大人であればこそ、つい色々と考えてしまうものです。

子供が何故成長できるのかは、若いからだけではありません。考える情報がないから、無心に今やっていることから判断するしかありません。与えられたものだけで考えていくことが一番最初には必要に思えます。広範の知識を生かすのは、基礎が出来てからで決して遅くはないのです。

初級と上級の違い

本書には書かれていませんが、僕の考える大事なことそれは、初級者と上級者はなにが違うのか、です。

初級者はひとつ行動するごとに不利に働き、上級者はひとつ行動するごとに状況を有利に変えていく差です。中級者は行動を不利に働かせない人です。

初級のうちは考えているようで穴だらけです。将棋にしてもそうですが、動かしたばっかりに負けることも多くありません。だから動かすなというわけではないのですが、他のレベルの人に比べてさまざまなものが不足しています。

反対に上級は、場を作り変えていく能力があります。ものを動かすにしても、他の判断より、次に動かしたものが必要とされたとき位置エネルギーが高い状態にあります。この判断力をはじめとする初級者にない力こそ、実践でより必要とされていく対応を適切にこなしていくことが出来ます。

人間生きているだけで、本来なら食うか食われるか、餓死するかのフィールドに身を置いています。先ほどの能力は、ミクロの勝負だけではなく、生きていく勝負にも通じるものです。

本書が合いそうな人

勝負師さん。あと僕みたいに、危なくても突っ込むのが好きな人。せめて無謀とも取れる行動をするときは負けないことに長けなければいいカモです。

仮にまったく役に立たなかったときは190ページ1365円の本書はどうしようもないものです。しかも半分くらいのページは見出しなんだから......(笑

ぶっちゃけた話、この人の他の本を読まれているなら買わないほうがいいです。いいことも言っているのですが、どうも頷けない話についてはその域やオカルト。次のレビューを考えて少しばかり萎えました。

ゲームに使えそうなネタ等

なんだろう、勝負哲学だからどっちかっていえばプレーヤに役に立つものだし。

ねこねこ麻雀みたいなイカサマゲームのイカサマパラメータに使うなら有用。調子に乗っていると痛い目にあうという、実学臭の濃いゲームが作れます。

ノベルゲームだったらキャラクタ作りに役に立ちます。桜井さんは小説から色々と元ネタにされることが多い方なので、いい立ち居地を確保してくれそうです。

About

2008年8月19日 14:58に投稿されたエントリーのページです。

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